2015年06月26日
北欧の作家たち展 in 北欧の匠ビル

昨年の6月、新聞で見つけて訪れた銀座一丁目の「北欧の匠」ビル内<ギャラリー祥>での北欧作家展のオーナーから今年の作家展のご案内を頂き、先日友人と訪れました。
今年は、T・ヴァルスタ、V・ケンバイネン、P・コイビッコ(以上フィンランド)、A・ハーグストゥルム(スウェーデン)、J・ミルダバーグ(エストニア)、5名の作家の作品の展示即売会です。
今年の案内に印刷された作家はミルダバーグで、彼の来歴は、

彼の作品はかなりインパクトのあるもので、ふっと人を惹きつけてしまう魅力があるようです。
幻想的ではありますが、何となくゆとりとユーモアが感じられ、多くの方々を魅了していることも頷けます。
エストニアという国にも魅力があり、これから注目されるのでは・・・と思いました。
今回私が最も惹かれたのは、「T・ヴァルスタ」という作家でした。

作品の撮影はできませんでしたので、以前に印刷された葉書きを記念に頂き、撮影しました。

彼女は、日本を訪れた折に和紙と出会い、その風合いがすっかり気に入り、それ以後は手漉き和紙を使って製作されたそうです。
シルクスクリーンですが、地に和紙の漉き模様が浮いて見え、優しい雰囲気です。
彼女はメッシュの部分を総て手作業で仕上げているそうなので、その手間は測りしれません!
重ねられた版は気が遠くなる程で、そこへ置いてゆく色彩の数も・・・。
それだけ重ねられても、全体の色彩はあくまでも淡く柔らかです。
花や樹々の表現も緻密で、何とも愛おしくなる作品達でした。
残念ながら、彼女は三年前に亡くなってしまい、作品はあまり残されていないそうなので、来年の作品展示は無理な様でした。
彼女には、日本で出版された「子うさぎヌップのふわふわふとん」というえほんがありますが、

(左頁の絵が絵本の一部です)現在は絶版になっていました。
他の北欧作家の作品も、時に厳しい自然を映しながらどこかふんわりと柔らかで暖かいものが感じられます。
私が北欧に惹かれていることを差し引いても、彼らの作品から受ける印象はとても身近で馴染み易く、もっと多くの方々の目に触れる機会が増えることを期待しています。
Posted by ruriri at 18:49│Comments(0)
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