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2015年01月29日

東国千年の都「石を使って3万年」展

上野国分寺跡を見学後、高崎シティーギャラリーで開催中の、石と私達の暮らしとの関わりをテーマとした展示会へ出掛けました。

石との関わりは遠く旧石器時代まで遡り、前橋・高崎では3万年前の石器群が出土していますが、石だけを集めた展示は極めて珍しいと思います。

先ずは道具としての使われ方ですが、複製品を見るとその精巧さに驚きます。

東国千年の都「石を使って3万年」展

これは「石包丁」ですが、使いやすいように丁寧に形作られ、美しさまで感じてしまいます。

「美しい」といえば、

東国千年の都「石を使って3万年」展

樹木伐採等に使われたのでしょうか?バランスもとれていて素晴らしいです。

東国千年の都「石を使って3万年」展

こちらは「ナイフ」ですが、嵌め込まれた石器が破損又は外れると、その部分だけ石を補充して使用したそうで、とても良く考えられています。

東国千年の都「石を使って3万年」展

これは縄文時代、堅果類を敲き潰すための石器と考えられ、極めて実用的です。

東国千年の都「石を使って3万年」展

これは「こも編み」のための器具で、

東国千年の都「石を使って3万年」展

その仕組みに感心してしまいました。

東国千年の都「石を使って3万年」展

これは装飾用の石器で、縄文期の出土品だそうですが、見事に大きく立派な物でした。

石には装飾を超えた「魔除け」、「威信財」という意味もあったようで、石に込められた想いには日本人に普遍的な感性に通じるものがある様に思われます。

東国千年の都「石を使って3万年」展

これは「子持ち勾玉」ですが、この造形には不思議な力を感じます。

東国千年の都「石を使って3万年」展

こちらは石棺ですが、下部に模様を描いたものは極めて珍しく、上野国の有力者の権力の大きさが窺えます。

穴は盗掘の際にあけられたと考えられるそうです。

石を単なる「物」ではなく、命の宿るものといった捉え方が日本人の心の中にあるような、不思議な親しみを感じられた展示でした。

職員の方々の説明もとても丁寧で分かりやすかったです。

この展示は、残念ながら1月26日で終了しました。



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Posted by ruriri at 18:31│Comments(0)日記
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