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2014年08月25日

発掘情報館(渋川市)

先日、渋川市の「坂東梁」へ出掛けた帰り、すぐ近くなので「発掘情報館」へ立ち寄りました。

発掘情報館(渋川市)

平成24年11月、渋川市にある「金井東裏遺跡」で発掘された「甲を着た古墳人」で注目されましたが、更に発掘調査は進められ、「首飾りの古墳人」等が見つかっているそうです。

情報館では夏休み中ということで「埴輪作り」の体験講座が開かれていて賑やかでした。

入口では可愛い埴輪のぐんまちゃんが出迎えてくれました。

発掘情報館(渋川市)

個人的に、「埴輪ぐんまちゃん」のファンなので、つい写真を撮ってしまいました。

直ぐに「甲を着た古墳人」の展示があり、説明もとても丁寧です。

発掘情報館(渋川市)

榛名山では古墳時代二度の大きな噴火があり、最初の噴火は6世紀初めで火山灰が降り、火砕流の堆積がみられます。二度目は6世紀半ばで、大量の軽石が降ったそうです。この「金井東裏遺跡」では両方の火山噴出物が堆積していて、上の写真の白い部分が軽石(厚さ2m)で、黒い部分が火山灰と火砕流の堆積物だそうで、甲の人は黒い部分の最初の噴火の噴出物の下からうつ伏せ状態で発掘されたそうです。
身に着けていた甲は「小札甲(こざねよろい)」と呼ばれるもので、小さな鉄板を800〜1000枚程を繋ぎ合わせて作られた物だそうです。更に詳細調査し内部に詰まっていた火砕流を取り除いたところ、骨製の小札が繋がった状態で見つかり、これは日本国内で初めての発見ということで話題になった様です。
恥ずかしいのですが、「甲を着た古墳人」発掘のことは知っていて、甲の形状がきれいに残っているな・・・位の知識しかありませんでしたので、骨製の小札を身につけていたことに驚きました。その様な細かい細工が可能だとは信じられない思いです。

進んだ技巧といえば、

発掘情報館(渋川市)

ここに示されているような「渡り腮仕口(わたりあごしくち)」、「通し枘(ほぞ)」、「包込枘」、「相欠き仕口」等、今日の木材加工の手法に用いられているものが縄文時代のこの富山県小矢部市の「桜町遺跡」の高床建物から発見されているそうです。
特に「渡り腮仕口」は法隆寺に最古の使用例が認められているというもので、その技工のの素晴らしさは想像を絶します。

丁寧に見学しているととても見ごたえがあり、何度か訪れたい所です。

館内にはこんな立派な収蔵庫もあり、公開されています。

発掘情報館(渋川市)

展示の多さ、説明の丁寧さ、展示の工夫等、とても魅力的です。

中にこんな埴輪がありました。

発掘情報館(渋川市)

誰でしょう?



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Posted by ruriri at 18:09│Comments(0)日記
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