2012年03月05日
塩釉 ドイツ炻器

20年程前、何となく魅かれて集めようと思ったことのある器ですが、行き違いがあり、購入する機会を失ってしまいました。当時も扱っている所は少なく、そのままになってしまいました。“塩釉”というのにも興味があり、少し調べてみましたが、製造法、窯についての記述内容にばらつきがあり、納得できる答えには辿り着けませんでした。一応の検索結果を紹介します。
ドイツ、ライン河畔のラインラント諸都市で作られた、岩塩によって
施釉する炻器のことだそうです。炻器とは、陶器と磁器の間のものです。ローマ帝国より陶器技術伝わり、7c半ば頃より発展、9cには高温焼成できるようになり、焼き締めの炻器となっていったようです。食塩釉が施されるようになるのは、14cからで、ケルンで15cに生まれた茶褐色の炻器が17cにライン河上流のヴェスターヴァルトに中心が移り、彩色を施した“塩釉炻器”が生まれ、“ライン炻器”の名が残るようになったそうです。
窯からは焼成中塩素ガスがでるので、天井には沢山の穴が開けられています。壁面には塩の投入口のための穴が開けられ、日本で見かける窯とは凡そ赴きがちがいます。1200~1400度の高温に達した所で塩を投入、粘土中の珪酸とナトリウムが結びつきガラス質のコーティングができるようです。窯の管理も大変で、窯出し後すぐに清掃しないと湿気がきて、窯がダメになってしまうそうです。

一般的にはこんな<ビアマグ>がお馴染みなのでは・・・
まだまだ解らない事が沢山あります。日本では、(塩釉のためだけの窯が必要)といわれたり、(塩釉を焼いた後で“天目釉”を焼くと、思いもかけない模様が生まれる)といわれたり、色々です。窯の作りも、ドイツの窯とは違うような・・・。岩塩と食塩ではどう違うのか?等。
又、塩釉の器に出会ってみたくなりました。
Posted by ruriri at 16:29│Comments(0)
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