2012年12月22日
「手の痕跡」展
先日、久し振りに「国立西洋美術館」を訪れ、「ロダン」と「ブールデル」の作品を堪能しました。
美術館前の庭には、いつもながら、素晴しい彫刻が出迎えてくれます。
若い頃、彫刻といえば「ロダン」で、あの鋭くえぐる様な、明確な表現に圧倒され、「彫刻とはこういうものか・・・」と感心するばかりでしたが、その後、「ブールデル」に出会い、その線の柔らかさ、明るく、豊かな表現にすっかり魅了されたことを思い出します。
そんなことを考えながらみていると、ロダンの、人の内面までそっくり抉り出すようなこんな像に圧倒され、
「エイマール神父の胸像」
人間の姿勢としては不自然ながら、極めて美しい身体表現に出会い、
「説教する洗礼者ヨハネ」
改めて、素晴しいと思います。
そして、「ブールデル」ですが、、先ずこの像に魅かれ、
「瀕死のケンタウロス」
嘗て感激した、「果実」のシリーズの一体に出会えました。
おおらかで、ゆったりとした表現に思わず微笑んでしまいます。
ロダンの様な圧倒的存在を前にして、ブールデルが独自の世界を表現できるまでの困難な道のりを想像してしまいます。
そんな思いの表れた作品ともいわれる、「絶望の手」という作品です。
ゆっくりと重厚な作品を鑑賞でき、大満足でした。
それにしても、東京では最近、美術館での撮影が許可されている所が多くなりました。
(委託品は不可ですが)
群馬でも少しずつ増えてきていますが、この動きが更に広がることを期待します。
外に出ると、日も傾き始め、庭の彫刻がライトアップされていました。
かの有名な「地獄門」
ブールデルの「弓をひくヘラクレス」も雄々しく光っていました。
Posted by ruriri at 19:48│Comments(0)
│日記